日本キリスト教団 狭山教会(さやま きょうかい)のホームページにようこそ!
狭山教会は1989年に創立された 約30年の歴史をもつ プロテスタントの教会です。1989年に 狭山市で 開拓伝道をはじめ、現在 約20名の教会員が おります。創立以来、この地にあって イエス・キリストの愛と福音を 伝え続けています。礼拝、祈祷会、その他の集会など、お子さまから大人まで、どなたでもお気軽にお越しください。
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次回礼拝
降誕前第7主日
11月10日(日)10:30
説教「「光」と「命」」 中田正道牧師
聖書「ヨハネによる福音書 1章1-5」 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
2024年9月22日(日)礼拝
説教「お互い生き生きと仕え合う」 中田正道牧師
聖書「ローマの信徒への手紙 16章1-2」
ローマ信徒への手紙も第16章、最終章を迎えた。この手紙より福音を聴き、励ましを受けてきた。あと数回で終了する。パウロはこれまでさまざまな視点から異邦人の救いについて語ってきた。そして、ユダヤ人も神の民として神の救いが与えられた。パウロが考えるのは、聖書の御言葉が証ししているのはただ一つ、その信仰はイエスの十字架と復活を信じる信仰。この真の救いを異邦人にもユダヤ人にも伝えようとしたのである。さらに、ローマ教会は伝道の大切な拠点の一つであり、そのため異邦人キリスト者とユダヤ人キリスト者の一致が必要であり、キリストの体なる教会づくりをなすようにパウロは勧める。
この16章1節「ケンクレアイの奉仕者(執事)であり、私たちの姉妹フェベを紹介します」とある。聖書には名前が記されている人物はとても重要人物として記されることが多い。それではこのフェベという人物はどんな人物だったのか。おそらく熱心で教会の良き奉仕者であったに違いないない。女性といわれている。パウロの時代女性の地位は教会の中でも高くはない中で、パウロが認めるほどの人物だったことだけは想像できる。教会はフェベの働きを通して、その最初から女性を受け入れていたことがわかる。しかし、他の手紙を読むと古代社会と教会において女性の地位は低かったので、それを手放しで受け入れることは出来ない。ここにある「奉仕者」(ディアコノス)は「教会の援助者」と訳されているが、教会の様々なことに奉仕をするということよりも教会の大切な働きを担う「執事」という教会の職務を意味している。女性が教会の執事として生き生きと活躍する姿には、教会に自由な空気が流れているように思う。
フェベは旅人たちの良き援助者であり、迎える人であった。人間の本質が人生は旅人であるならば、そこに本当にやさしく触れる心と、受け入れる心がなければならない。そのような働きがキリスト教の原典であり、旅人をもてなすという精神、ホスピタリティこそが教会の重要な働きであると言われる。フェベはケンクレアイの港町の教会でその責任を担う奉仕者・執事として働いた人物であった。
そのフェベのことをパウロが大事に書き残し、そしてパウロから彼に代わってローマへ派遣されることになった。このことは後の教会の女性観に大きな影響を与えたように思う。これはとても大事な記述だと私は思っている。
1節の終わりにフェベの紹介がある。「紹介する」とか「推薦する」という言葉は「外に共に立つ(置く)」の意味がある。パウロがフェベを新しい共同体(外に立つ教会)の中に立たしめた。そして、もてなしと助けをする援助者としてフェベに新たな道を示した。ローマの教会は、キリストの体なる教会がフェベのような良き働き手と援助者たちによってお互いが「共に在る」ことの教会を目指したのである。当時の教会もこのような働きをした彼女たちがいて、教会の重要な働きを担って、教会づくりをしたのである。それは、イエス・キリストの福音のための働きに参与することを、私たちにもフェベと同じように求められている。私たちも教会のために、神から与えられた一人ひとりの賜物を活かしつつ生き生きと働きたいと思う。
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